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- あわびたけ
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2009.01.15 Thursday
歯ごたえがこりこりして、食感は鮑(あわび)です。山のアワビと呼んでも納得します。肉厚で大きなあわび茸を生産するための種や、栽培方法、管理方法の技術を持っている生産者がいます。今年中には、紹介できる予定です。あわび茸の栽培希望者の施設が整備され次第、栽培指導を開始する予定です。栽培に必要な施設、機具、設備、種菌、管理技術、販売協力など、トータルコンサルティングを行っています。写真のあわび茸はイメージを伝えるために撮影したもので、今回栽培予定のあわび茸はこれを上回るグレードになると思います。
販売先が決まりましたら、紹介させていただく予定です。しばらくお待ちください。
- 野菜が痩せている
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2009.01.06 Tuesday野菜の栄養価は、全般的に以前と比較して低下していると言われています。ある有機栽培組織は堆肥使用を基準として栽培に取組んでいますが、取り決めている堆肥の使用基準をみると、「原材料の安全性(家畜糞尿購入の場合、肥育環境や抗生物質の使用など)や社会性(飼料の輸入、遺伝子組換え作物の使用などの問題)までも視野に入れ入手に心がける。」としています。牛糞、豚糞、鶏糞、馬糞などの家畜糞の使用に対する困難な状況を示しています。有機栽培に適している糞の原材料を入手することは、極めて困難な状況にあるからです。戦前、戦後に用いられていた人糞尿は、使用禁止としていることは、時代背景を考えると納得できます。
化学肥料や無農薬を基準として栽培をしているようです。使用する資材については、会の了承を得なければなりません。野菜が病害の被害を受けた場合は、他に迷惑をかけない状況下においてのみ農薬の使用を認めています。
こうした有機栽培組織の目的は、有機栽培を行うことにあるように見えます。
- 土の中に棲む味方
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2009.01.05 Monday土の中には、目に見えない小さな微生物(酵母、細菌、カビ、ウィルス、藻類)が何百万種生息していると言われています。庭先1gの土中で、1〜10億の微生物、栄養の豊富な場所では、50〜60億を超える微生物がいるのではないかと考えられています。名前のイメージについて、好印象を持っている人は少ないかもしれませんが、その働きは人の役に立っているものが数多くあります。微生物は、人が想像できない環境下でも生き続ける力を持っています。強酸性、強アルカリ性、沸点を超える高温下で生息する超好熱性微生物、超高圧下、超低温下など、ありとあらゆる環境に棲んでいます。人が、死滅してしまうような濃度の農薬を耕地に散布したとしても、絶滅させることはできないと考えるべきです。農薬で汚染される最悪の環境下で生き残る悪玉微生物は、耐性をつけて増殖することができます。高濃度の農薬は、病気を絶滅させる解決策として用いるには、あまりにもリスクが高いと考えた方が良いのです。農薬は、悪玉微生物を退治しようとして用いられる場合が多いと思われますが、同時に人の味方をしてくれる微生物を傷つけたり殺したり、減少させてしまいます。
- 農業に向いているのは誰か
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2009.01.04 Sunday各国は、自国生産された食料で生き残りをかけています。日本は、40%に落ち込んでいる食料自給率をV時回復させるための政策を模索しているようです。職を失くした人を農業に受入れてもらう象徴的な政策が打ち出されています。トヨタを代表とする自動車産業は、期間労働者などを解雇しており、新規労働者を受入れられる状況ではないことから検討された政策のようです。農業は食料を生産する上で、産地間競争など厳しい状況に置かれています。他産業と同様に生き残りをかけた戦いが始まっています。農業は、多くの人を受入れることができる産業であると思いますが、利益を挙げることができる農家数は、就業人口の増加に比例するとは考えられません。
農業を有望な産業と捉えられるようにできるか否かは、農業に従事している農家に委ねられています。消費者に購入していただける、おいしい農産物を生産、供給することが有望な産業として位置づけられることになると思います。投資に見合う所得を得られるかどうかは、どのように農業に係わるかということで異なります。
- 農業は有望な産業
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2009.01.03 Saturday世界中を経済危機が襲っています。この状況から抜け出そうと、色々な政策が打ち出されることでしょう。
日本は、明治以降、加工貿易、輸出主導で発展を遂げてきました。ゆるぎない世界を築いたかに見えた経済は、一瞬にして大きな転換期を迎えているようです。繁栄から凋落への道程は、多くの人が未経験のことです。予測をすることさえ困難な状況から、展望が開けるような産業を創出する指導者が待ち望まれています。
欧米を初め、アジア各国は自国民を守るために食料やエネルギーを確保するようになるでしょう。保護主義が世界の潮流になろうとしています。世界に対して、日本の工業製品や商品を購入する力を期待することができるのか一抹の不安を感じている人が多いと思います。国内における自動車産業は、かつてのように日本経済を牽引する力を発揮することができると断定できる人はあまりいないと思われます。食料量60%を海外へ依存していますが、獲得した外貨で何時まで購入し続けることができるのでしょうか。円高を利用して、韓国や台湾へ買い物ツアーに出かけて喜んでいる人が数万人いるようです。
- 貧しい農業に誰が従事するのですか
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2009.01.02 Friday日本の農業に関する意見を述べられていたことが気になりましたので、その内容の一部を記してみます。
日本の農村には人が多すぎる。
人が多すぎるので、1農家当たりの所得が少なくなる。
農家数は、現在の1%でいい。
他産業は自ら国際競争力を高めてきたことに対して、農業は甘えているように見える。
上記のコメントを述べたあなたは、農家に変わって人の少ない農村に入ることはできますか?
農業は、一人で営めると考えているのですか?1農家当たりの就業人数は何人だと思っているのでしょうか?
農家数が多すぎるから、1農家当たりの所得が少ないと考えているのですか?所得が少ない貧しい農業は、農家だけの責任ですか?
- 儲かる農作物
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2008.12.30 Tuesday輸入農産物が、消費者に敬遠されて減少しています。国内生産農家は、この傾向こそチャンスと捉えて栽培面積を増加させたり、売れそうな作物を導入しているようです。しかし、農作物であれば何でも良いと言うことではありません。おいしい農作物を栽培することが必要です。
おいしい農作物は、慣行農法で実現させることは困難であると思います。窒素、リン酸(溶リン)、カリ、石灰、多少の微量要素、その他殺虫剤や殺菌剤などの農薬を用いて栽培している農家は、慣行農法と呼ばれている栽培方法で農作物を栽培しています。
売れて儲かる農産物は、こうした慣行農法によらない方法により栽培していると思われます。
酸性土壌となった畑を消石灰を散布して急激に矯正するのではなく、二枚貝などの天然資材を用いて徐々にアルカリ化させて行く方法をとれば、土を固めることもなくなります。雑草も繁茂しにくい環境となるため、除草剤の使用を控えることが可能となります。さらに、土の中に微生物が住みやすい環境を作ることもできます。
- 園芸農業に取組む
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2008.12.29 Monday農業とは土地を利用して作物を栽培し、また家畜を飼育して衣食住に必要な資材を生産する産業。広義には農産加工・林業も含む。(大辞泉)
個々の農家が所有する農地は狭小であるため、効率的な使用方法でなければ商業的な農業を営むことはできません。農業には、多面的な要素が含まれていると言われていますが、所得を得なければ農業を持続することができません。最も効率的な農業として、需要地を対象として作物を栽培したものを出荷して所得を得ています。しかし、遠距離での栽培は、出荷に伴う物流コストや輸送中の品質低下などが問題になります。当然のことですが、地産地消を行えれば鮮度を維持する心配も経費も少なくなります。同じ販売金額であれば、農家所得も遠方の産地と比べて多くなります。地方における消費量は、都市部における消費量に比べて少ないため、生産量の増加が所得の増加につながるとは限りません。
消費者が生産地に出向かなければ手に入れることができないような、価値ある作物を生産することができれば、農家は一定の所得を得ることができます。消費者は、鮮度の高い作物を適正な価格で手に入れることができます。
- 野菜の栄養成分と価格
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2008.12.28 Sunday戦後、日本食品標準成分表により発表されている野菜の栄養成分が大幅に低下している数値が示されています。栄養成分とは、ミネラルやビタミンなどの成分です。成分が低下した原因については、様々なことが言われています。
食生活の変化や野菜に対する価値観の多様化は、多くの問題を起こしてきました。真っ直ぐに成長させたきゅうりなど外観重視の野菜栽培、単位面積当たりの高収量栽培を目指すために用いられた化学肥料、綺麗な作物を栽培するために用いられた農薬使用は、作物が自然に成長する力を工場で機械的に均一化された製品のように変えてしまいました。確かに綺麗な作物が、成型されたトレイからはみ出さないように並べられて陳列されています。包装資材の中に入りきらないものは、B級扱いになり、特売品として扱われることが多いように思います。
栄養価が低下したきれいな作物は、50年前であれば摂取することができた栄養量を持っていないことになるため、必要な栄養を摂ることは困難となっています。人が食べられる量は、限られているからです。
- 情報収集
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2008.12.27 Saturday農業で儲かると言うことは、消費者の支持を受けていることになります。消費者が求めている条件を整えていなければ、自信を持って生産しているものであっても購入してもらえません。消費者に受入れられるもの、消費者の価値観と一致するものを知ることができて、それらを生産することを目指さなければ、儲かりません。
こだわった農産物の生産であっても、消費者に買っていただけなければ、自己満足の農法になってしまいます。自己満足だけでは、生活が成り立ちません。消費者が求めていることを的確に掴むこと、そうした作物を生産することができれば、売れないことに悩むこともありません。
売れる農作物は、消費者に「おいしい」と感じていただけることが共通しています。安心、安全などの条件をクリアしていることは、絶対条件です。おいしいと思っていただけなければ、買っていただけません。生産者は、おいしいと評価していただける作物を栽培する技術を身につけなければなりません。自分でおいしい作物だと思っているだけでなく、消費者からもおいしいとの評価を受けなければなりません。